こんにちはヤーマンです。スタジオの店員をやっていると格安ギターで音が出ない光景を結構な割合で目撃します。
そんな時は一人で悩まずに誰かに相談しましょう。スタジオの店員ならギターの音が出ないトラブルなんて何回あったかわからないくらいあります。しかしギターを始めたばかりの人にとって音が出ない原因などわかりません。
私もギターを初めて手に入れた時、弦を交換しなければいけないことなんて知らなくてギター弦が切れたらそこでギターの寿命だと思っていました。
ギターはなぜ音が鳴るのか
エレキギターの場合はギターの音の信号をジャックに送りそのジャックとアンプをシールドケーブルで接続してアンプで音を増幅しています。
つまり音が出ない原因は
- ギター
- シールド
- アンプ
のどれかになります。
ギター
ギターが原因の場合は高確率でジャックの部分の断線が考えられます。断線してしまったら大ごとなんじゃないかと思いますが、そんなことはありません。必要な道具さえあれば5分ほどで修理できます。
そのほかに確認すべき点としてボリュームが上がっていなかった場合
レスポールなどのピックアップによってボリュームが別れている場合などは注意深く確認しましょう。
シールド
シールドが原因の場合はシールドの断線もしくはコネクタの不良です。何度も何度も物理的なストレスが加わる部品は故障頻度が高くなります。見た目は大丈夫でも根元で実は折れているなんてこともあります。
アンプ
アンプの故障の場合はすぐに修理はできないので大人しく別のアンプを使用しましょう。スタジオで音が出ない時はギター、シールドに原因がなければすぐにスタジオの店員を呼びましょう。
もしも自分で修理してみたい人は「自分でできるアンプのトラブルシューティング」を読みましょう
ギターの断線
ギターの断線は先ほどもお話したようにすぐに修理できます。高確率でジャックの部分と繋がっている配線の根元で断線しますので、わかりやすいです。
ジャックを開ける
ジャックの部分はシールドをさす部分です。両端のネジを外せば簡単に外せます。
配線の確認
このようにほっそーい二本の配線で接続されています。エレキギターは激しい見た目とは裏腹に非常にデリケートにできています。
白の線はホット(+)黒の線はグランド(GND)です。
ほとんどの場合でこの白や黒の配線がちぎれています。これを半田付けし直すことで復活します。配線の色に関しては必ず白や黒とは限りません。
どっちも断線していてどっちがどっちかわからなくなってしまった時は「有色HOT」という言葉があります。
これは色が付いている方がホットですよという音響機器での決まりです。
白と青であれば青がホット(+)です。
ジャックのどっちがホットになっているのかわからない時はギターケーブルを接続してテスターの導通チェックで導通を調べてみましょう。
ケーブルを接続した状態ではこのようになっています。ギターケーブルのくびれている箇所がちょうどコネクタの爪に接触するような構造になっています。
断線する原因
断線する原因のほとんどがジャックを固定しているナットの緩みです。
ナットが緩んでいるとジャックがグラグラになります。グラグラということはジャックの配線にストレスが加わります。配線は金属でできているので、何度も折り曲げたり伸ばしたりすることで折れたりちぎれたりしてしまいます。
その現象がギター内部で発生しているので、知らず知らずのうちに断線してしまったという状態になります。
初心者がやりがちなのが、「グラグラだから手で締めないと」と思って手でナットを締めてしまうパターンです。これは絶対にやってはいけません。絶対に断線します。
ナットが緩んだ時はジャックを固定しているプレートを外して中のジャックをおさえた状態でナットを締めましょう。
ギター断線修理に必要な道具
ギター断線をもちろん0円で修理することは無理です。しかしここで一旦自分で修理することによって今後同じトラブルで困ることはないでしょう。
半田ごて
とにもかくにもこれがなければ電気関連の機材の修理は始まりません。絶対に必需品なのでギターを始めたのであれば持っておきましょう。
これがあれば必要なものは揃っているので半田付けに関しては特に問題ないでしょう。
ナット締め
ナットを締める場面でラジオペンチなどを使用するとネジ溝に傷が入ったりしてナットを外すことができなくなることもあります。そんなことにならないようにギターメンテ用の工具を揃えておきましょう。
これさえあれば締めたり緩めたりの調整がうまくいきます。いい道具はいい仕事を産みます。